GLP-1ダイエットの危険性とは?注意点や副作用などを解説
最近、急激に注目を集めている「GLP-1ダイエット」。
インフルエンサーや芸能人の間でも話題となり、「食欲を自然に抑えられる」
「無理なく体重が落ちる」といった口コミから、試してみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、このGLP-1ダイエットには、医療行為としての側面と、
それに伴うリスクや副作用があることを忘れてはいけません。
今回は、GLP-1ダイエットの危険性や注意点について詳しく解説していきます。
GLP-1ダイエットとは?
GLP-1とは「Glucagon-Like Peptide-1」の略で、本来は人間の腸から分泌されるホルモンです。
このホルモンには、血糖値の上昇を抑えるインスリンの分泌を促す働きがあり、糖尿病の治療薬として利用されてきました。
このGLP-1には食欲を抑え、代謝を上げて、体重を減少させる効果があることがわかり、
近年は「痩せ薬」としても注目を集めています。
一見“魔法の薬”のように見えますが…
確かに、GLP-1は満腹感を得やすくし、過食を防ぐ効果があるため、
「食べなくても苦しくない」という点で従来のダイエットとは異なる魅力があります。
特に仕事や子育てに忙しい女性にとって、「努力せずに痩せられる」というのは大きなメリットと感じるでしょう。
しかし、安易にGLP-1製剤を使用することには、いくつかの重大なリスクが潜んでいます。
副作用と健康リスク
GLP-1ダイエットで報告される主な副作用には、以下のようなものがあります。
吐き気・嘔吐・下痢
胃の排出を遅らせる作用により、胃腸の不快感が出ることがあります。
低血糖
糖尿病でない人がGLP-1を使用することで、必要以上に血糖が下がり、頭痛やふらつき、意識障害を起こす可能性も。
膵炎・胆石
ごく稀ですが、急性膵炎や胆石症など、重篤な病気に繋がるケースも報告されています。
甲状腺疾患との関係
一部のGLP-1受容体作動薬は、動物実験で甲状腺腫瘍との関係が指摘されており、
甲状腺疾患の既往のある方については慎重な判断が求められます。
自己判断による使用は絶対NG
近年、インターネットやSNSを通じて、正規の医療機関を通さずにGLP-1製剤を入手・使用する人も増えています。
しかしこれは非常に危険です。薬の種類や用量、投与スケジュールは個々の体質や健康状態によって異なります。
アポロンクリニックでは、専門の医師が一人ひとりの体調やライフスタイルを丁寧にヒアリングし、
必要に応じた医療ダイエットを提案しています。
正しい知識と医療のもとでなければ、かえって健康を損ねてしまう可能性があるのです。
GLP-1に頼らないダイエットを目指すには
GLP-1ダイエットは、医療的に適切な管理下で行えば一定の効果を期待できますが、
それだけに依存してしまうのは本末転倒です。
日々の生活習慣や食事の見直し、適度な運動が健康的なダイエットの基本です。
また、女性特有のホルモンバランスやライフステージに応じたアプローチも大切です。
アポロンクリニックでは、女性医師ならではの視点で、無理なく続けられる健康管理をサポートしています。
まとめ
GLP-1ダイエットは、確かに革新的な痩身方法のひとつではありますが、
副作用や健康リスクを理解せずに始めるのはとても危険です。
とくに自己流での投与は避け、信頼できる医療機関で、カウンセリングのもと安全に進めることが何よりも重要です。Apollon Clinicでは、医師の丁寧な診察で一人一人に合ったご提案をさせていただきます。
「楽に痩せたい」と思う気持ちは誰にでもありますが、本当に大切なのは、“健康的に美しくなる”というゴール。
GLP-1という選択肢を正しく理解し、賢く付き合っていきましょう。
記事監修 アポロンクリニック院長 和田真梨子